私事になりますが、一昨年末に母親が入院し、半年あまりの闘病の後、介護施設に入所しています。そのため、それまでほとんど自分のこととして意識してこなかった医療・介護の制度とじかに向き合うことになりました。

 印象深かったのは、医療の充実ぶりです。もちろん地域差などもあり、一部では「医療崩壊」などと言われる実情もある中で、一概に言えることではないのでしょうが、母が入院した公立の病院は、実家とは別世界のような、温度管理なども行き届いた清潔な病室で、入院当初の救急病棟では二十四時間心電図などのデータがとられ、必要と思われる治療手段が矢継ぎ早に施されました。そして、危険な状態を脱することができました。

 その結果として、入院一ヶ月後に来た請求書の一番上には七桁の金額が記されており、目を疑いましたが、そのほとんどが保険でカバーされ、末尾に記された実際の支払額は、何とか支払可能な、十万円に満たない額でした。私たちのような資産のない家の者でも最先端の医療の恩恵に浴すことができる保険制度のありがたさ、すばらしさを身にしみて感じました。

 その一方で、これから高齢者が増えるばかりであることを考えると、このような現状は果たして維持可能なのか、強い危惧を覚えたのも確かです。医療を支えているのは、どのような患者に対しても最善を尽くそうとする医師・看護師など医療スタッフの皆さんの志ですが、その裏打ちとなっているのは、医療費が保険でカバーされるという事実にほかなりません。その前提が崩れてしまえば、患者の資力を確認しなければ費用のかかる医療行為は実行できないことになります。
 私事になりますが、一昨年末に母親が入院し、半年あまりの闘病の後、介護施設に入所しています。そのため、それまでほとんど自分のこととして意識してこなかった医療・介護の制度とじかに向き合うことになりました。

 印象深かったのは、医療の充実ぶりです。もちろん地域差などもあり、一部では「医療崩壊」などと言われる実情もある中で、一概に言えることではないのでしょうが、母が入院した公立の病院は、実家とは別世界のような、温度管理なども行き届いた清潔な病室で、入院当初の救急病棟では二十四時間心電図などのデータがとられ、必要と思われる治療手段が矢継ぎ早に施されました。そして、危険な状態を脱することができました。

 その結果として、入院一ヶ月後に来た請求書の一番上には七桁の金額が記されており、目を疑いましたが、そのほとんどが保険でカバーされ、末尾に記された実際の支払額は、何とか支払可能な、十万円に満たない額でした。私たちのような資産のない家の者でも最先端の医療の恩恵に浴すことができる保険制度のありがたさ、すばらしさを身にしみて感じました。

 その一方で、これから高齢者が増えるばかりであることを考えると、このような現状は果たして維持可能なのか、強い危惧を覚えたのも確かです。医療を支えているのは、どのような患者に対しても最善を尽くそうとする医師・看護師など医療スタッフの皆さんの志ですが、その裏打ちとなっているのは、医療費が保険でカバーされるという事実にほかなりません。その前提が崩れてしまえば、患者の資力を確認しなければ費用のかかる医療行為は実行できないことになります。

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